CAD乗り換えにあたり、大林組が実施した導入支援とは？【ユーザー事例】

CADソフトを乗り換える際に高い障壁となるのは、新しいソフトに慣れるまでのユーザーの不安に応えることです。そのため、導入支援は重要な業務といえるでしょう。

ソフトの操作が異なるだけで、作業効率は大幅に変わります。管理者は、ユーザーが新しいソフトに慣れるまでに、さまざまなかたちで支援を行うことになります。ソフトランディングで乗り換えを実施するためには、どのような点に注力すると良いのでしょうか？

CAD 導入

ライトユーザー向けのCADソフトとして、AutoCADから、DWG互換CADのARES(アレス)への乗り換えを行った大林組は、どのような方法で新しいCADソフトを浸透させたのでしょうか？

この記事では、建築業界を牽引する大林組の導入支援の取り組みをご紹介します。

目次

次世代型の木造建築で、持続可能な社会を実現する大林組。

株式会社大林組は、スーパーゼネコンの一翼を担い、建設業界を牽引しています。

国内では「東京スカイツリー」をはじめ、多くのランドマークを手掛ける一方、その高い技術力で世界プロジェクトにも参加しています。

元来、木造建築に強みをもつ大林組では、近年では大規模な木造建築にも取り組んでいます。

2022年に完成した同社の研修施設「Port Plus」は、純木造でありながら地上11階建ての高層ビル。日本で初めての高層純木造耐火建築物です。

大林組では、こうした次世代型の建築物を通して、持続可能な社会の実現を目指しています。

詳しくは、こちらの公式チャンネルの動画をご参照ください。

大林組では、2016年に、ARES Commander の前進であるJDrafを導入。ライトユーザー向けのDWG互換CADを検討するなかで、DWG互換のなかで世界シェアがナンバーワンであるGraebert 製品に注目したのです。

1日30分程度の使用にとどまるユーザーにとっては、コストパフォーマンスに優れ、機能的にも最適という判断で導入にいたりました。

2024年現在、大林組のみならず、グループ企業全体でARESの利用が増えています。

大林組のように多くのライトユーザーがいるケースでは、1つのライセンスを複数人で共有できるライセンスタイプが適しています。

ARESでは、次の２つのタイプを提供しています。

・ネットワークライセンス
・フレックスクラウド

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

ここから、同社が、DWG互換ソフトとして世界一のシェアを誇るARESを社内でスムーズに展開するために実施した、導入支援の取り組みについてご紹介しましょう。

大林組では、まず、CADユーザーからの生の声を集めました。ユーザーがARESを利用するにあたり「不安な部分はなにか？」、「知りたい部分はどこなのか？」など、問い合わせ内容を収集したのです。

次の段階として、この問い合わせをGraebert社に問い合わせしました。

ユーザーの問い合わせが書かれたシートに、Graebert社がひとつずつ回答していく、という手法をとりました。

ポイントは、質問も回答も、どちらも生きた一次情報であることです。これによって、鮮度の良い生きたナレッジベースができあがりました。

加えて、Graebert社から動画による操作方法を解説した動画チュートリアルや、ガイドブックなどの補足資料の提供もありました。文字情報に限らない多角的な情報共有で、新しいソフトに対する違和感も払拭され、社内でARESが浸透していったのです。

詳しくは、こちらの動画でもご紹介しています。