AIがCADに搭載されたことで、製図作業は少しずつ変わり始めています。

とくに注目されているのは、コマンドを暗記しなくても、自然な言葉で操作を進めやすくなる点です。AutoCADに慣れたユーザーにとっても、AIは単なる流行ではなく、修正作業や検索の手間を減らす実用的な機能になりつつあります。

この記事では、AI搭載CADの一般的なメリットと、2026年春にリリースされたばかりの最新バージョンのDWG互換2D CAD、ARES 2027のAI機能、さらに企業向けの活用方法まで解説します。

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AIが搭載されたCADは、細かい操作を何度も繰り返す時間を減らしてくれます。

これまでのCADでは、「選択」、「コマンド実行」、「条件指定」、「確認」という流れを繰り返す場面が少なくありませんでした。

しかしAIが搭載されているCADであれば、こうした手順をショートカットすることができます。たとえば、色変更やレイヤー整理のような修正を一度に指示できれば、図面の微調整にかかる時間を減らし、本来の設計や確認作業に集中しやすくなります。

AIでCAD修正は楽になる? AutoCADからの乗り換え前に知りたい、その実力

 

AIの大きなメリットは、CADの経験が浅い初心者にとって操作の不安が軽減されることです。

本来、CADユーザーは、目的のコマンド名や場所を知らないと、簡単な修正にも時間がかかっていました。

けれども、AIが搭載されていれば、

「すべての寸法を選択して“寸法”画層に移動して」

「画層LAYER_10の要素をすべて選択して赤に変更して」

といった日常的に使う自然な言語で、操作方法を知ることができます。つまり、覚えることを減らしながら作業を進めやすくなるのです。

これにより、設計士やCADオペレーターだけでなく、CADソフトをたまにしか使わない営業やクライアントといったライトユーザーにも、CADを使いやすくなります。

 

AIは、作業ミスの軽減にも役立ちます。

手動で何度もコマンドを打ったり、メニューを探したりすると、選択漏れや設定ミスが起きやすくなります。一方で、やりたい内容を自然な言葉でまとめて伝えられれば、操作の途中で迷う場面を減らせます。

さらに、考えながら設計しているときに操作で何度も止まらないため、発想の流れを切りにくいのも強みです。修正そのものだけでなく、作業リズムをキープできるのも、AIの価値といえるでしょう。

主要なCADソフトがどんなAI機能を備えているのかについては、下記をご覧ください。

👉AIで図面作成はここまで進化した!主要CADソフトの機能を比較してみた

 

ARES 2027の大きな特徴は、CAD専用のAI、A3(エースリー)を活用して、自然言語で図面を直接操作できることです。

従来のCADでは、「選択」「コマンド実行」「条件指定」といった複数の操作を順番に行う必要がありました。しかし、ARES 2027では、AIへの自然言語指示だけで、複数の操作をまとめて実行できます。

たとえば、

「選択した要素を赤に変更して」

「図面内のすべてのブロックを選択して、新規画層“A_Blocks”を作成し、その画層へ移動して」

ARES Commander 2027では、AIへの自然言語指示だけで、ブロックの選択・画層作成・画層移動までを一括で実行できます。

 

といった指示だけで、図面の選択・画層作成・編集までを一括で進めることができます。

また、A3(ARES AI Assist:エースリー)は、コマンドの場所を探すのをサポートしたり、機能の使い方の案内したりすることができます。そのほか、計算や単位変換、多言語翻訳、業界特有の質問にも対応しています。

👉CAD✕AIが進化! よりスマートになったARESのAIアシスト「A3」のパワーとは?

さらに、ARESのAIは、図面内のテキスト(注釈)の編集にも活用できます。

たとえば、複数の注釈をまとめて確認しながら、文章の要約、翻訳、文体の統一、誤字脱字チェックなどを支援できるため、図面品質の向上やレビュー作業の効率化にも役立ちます。

👉CADのテキスト(注釈)機能が進化! AI活用で、時短と効率化を実現

とくに、AutoCADからの乗り換えを検討しているユーザーにとっては、操作そのものを大きく変えずに、スムーズに移行しやすい工夫がなされています。

 

ARES のなかでも、ブラウザからインストール不要で使えるオンラインCAD、ARES Kudo(アレスクドー)では、A3(エースリー)への指示を、音声入力できるようになりました。
話した内容は音声認識でテキスト化され、そのまま既存のAI機能で処理されます。

AIの音声入力は、さまざまな業界で急速に発展しています。

タイピングの代わりに話しかける形で操作できるため、より自然な使い方が可能で、検索や簡単な指示を素早く出したい場面では、とくに便利です。キーボード入力の負担を減らしながら、CAD操作のハードルを下げられるのがポイントです。

 

企業専用のCADのAIアシスタントを作るメリットは、自社ならではのニーズに即した支援ができることです。たとえば、社内ルール、図面作成基準、よくある質問をAIに搭載すれば、新人教育や問い合わせ対応をまとめやすくなります。

ARESのA3(エースリー)は、OpenAIとの共同開発で生まれ、もともと操作案内や業界特有の質問にも対応する方向で作られています。このA3(エースリー)に自社のナレッジを蓄積することで、より実務向けのサポートツールとして活用することが可能です。

企業専用のAIエージェントでは、社内データの取り扱いも考慮されています。入力された情報が外部に共有されない形で運用できるため、機密情報を扱う企業でも安心して活用しやすいのが特長です。

 

企業独自の文書や業界向け情報を活用できるようにすると、これまで現場で時間を費やしていた細かい質問も一箇所にまとめることができるようになります。
たとえば、

「この図面ではどの画層名を使うか」

「この申請ではどの書式が必要か」

といった固有の質問に対して、企業のナレッジを搭載したAIが案内するようになると、担当者ごとの判断の違いによる混乱を減らすことも可能です。

AIを企業専用で使う価値は、社内ワークフローの支援にもあります。

実務では、CADの使い方そのものより、「自社ではこの順番で確認する」「この案件ではこのデータ形式にする」といった運用ルールのほうが重要なことが多いからです。

AIが企業独自のワークフローを理解し流れに沿って案内できれば、複数拠点や複数担当者で同じ図面を扱う企業では、作業のばらつきを減らし、ヒューマンエラーの軽減が期待できます。

 

 

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