※ こちらを要約した記事です。
- グレバート社は、2019年11月、業界をリードするDWG図面向けクラウドベース型のCADソリューションであるARES Kudoの新機能を発表しました。(kudo.graebert.com)
- グレバート社は、クラウド技術を用いて先鞭をつけ競合相手と強く差別化するために、CAD開発者がARES Kudoのプラットフォームを活用することができると考えます。
- ARES Commander OEM向けのCOULDify Packの導入により、開発者はcloud-powered機能を用いて既存のデスクトップユーザーに対する価値形成をすぐにスタートすることが可能になります。
多くのエンドユーザーにとって、SaaSへの移行はもっとも優先すべき重要課題となっています。 CADソフトウェア業界でも、SaaSへの移行について対応をはじめています。実際のところ、IDCのSaaS View 4Q18調査(2018年10月、対象企業数2,902)によると、ITマネージャーの72%が「SaaSソリューションを優先する」と語っています。
- ITマネージャーのうち21%が「全ての新しいアプリケーションはSaaSファースト」と回答しました。
- 29%はアプリケーションをSaaSモデルに移行しつつある全社的なイニシアチブがあります。
- 22%はソフトウェアの契約が更新となる際にアプリケーションのSaaSモデルへの移行を判断するでしょう。
また、サブスクリプション エコノミー インデックス (The Subscription Economy Index: Zuora 社が提唱するサブスクリプション ビジネスを中心とした新しい経済指標、2019年10月調査)によると、SaaS企業は、SaaSを採用していない企業より3倍の速さで売り上げが伸びていることを示しています。
SaaS企業は、過去2年で平均毎年22.3%売り上げが伸びています。このデータに基づけば、クラウドでの運用はデフォルトといえます。
一方、シナジー リサーチ グループ社(調査会社・Synergy Research Group 社)のレポートによると、従来のデスクトップソフトウェアの85%の市場占有率に比べ、SaaSソリューションは現在15%の市場占有率であると示しています。
グレバート社の事業開発およびマーケティングのディレクターであるCédric Desbordesは次のようにコメントしています。
「CAD業界は、既存のオンプレミスソリューションを無視せず、クラウドへの投資をすぐ始めるべき課題に直面しています。SaaSへの移行は10年以上も年数がかかる可能性があります。グレバート社では、デスクトップ、クラウド、モバイル向けのDWG編集ソリューションを兼ね備えた当社のTrinityコンセプトを用いて、この複雑な問題の解決を目指しています。」
グレバート社マーケティングのディレクター・Cédric Desbordes
さらに、グレバート社のCEO兼創始者のWilfried Graebertは、こう明言しています。
「当社のARES Kudoの技術は、競合他社のテクノロジーより、数年先を行っていると断言できます」
「グレバート社は、いち早く投資を行い、早い段階からOnshape社などのパートナーを呼び込みました。この技術に、先鞭をつけています」
グレバート社CEO・Wilfried Graebert
グレバート社は、この技術優位性を客観的に評価するため、2019年11月のアニュアルミーティング(♯Graebert19)期間中に、 46ページからなるホワイトペーパーを公開しました。
このホワイトペーパーでは、グレバート社の ARES Kudoと、現在、唯一の競合といえるAutoCAD Webとを比較しています。CAD業界の専門家であるRalph Grabowski氏によって書かれた記事は、こちらから自由にダウンロードしていただけます(英語版のみ)。また同氏による製品比較の概要を記した記事は、こちらになります。
ARES Trinity :デスクトップ、モバイル、クラウド向け最新DWG編集
ARES Trinity (トリニティ)は、ARES Commander(Windows, MacOS, Linuxコンピューターに対応)、ARES Kudo(クラウド版)、ARES Touch(Android, iOSデバイス対応)を含んだオールインワンのサブスクリプションとして販売されています。
3種類のソリューションは、図面を作成するユーザーとその図面を使って作業する同僚や顧客との間のワークフローとコラボレーションを大きく改善し、クラウドの敏捷性を存分に活用できます。
♯Graebert19 では、ARESユーザーが、デスクトップ、モバイル、およびクラウドユーザー間でのコラボレーションがいかに円滑になるか、ファイルの同期やコメントツールからどのようなメリットがあるかを説明しました。
新しいマークアップ性能は、CAD経験がない人でも使うことができる機能を用いて、注釈付けワークフローを拡張しています。図面は、社外共有先からのオンラインでのプロジェクトの閲覧、およびフィードバックや検証のシェアを可能にする、自由に利用できる表示専用リンクで共有することもできます。
この件について、グレバート社の事業開発およびマーケティングのディレクターであるCédric Desbordesは次のようにコメントしています。
「ARES Kudoは、他社のDWG編集ソリューションと比較しても、機能面で妥協していない点が特徴的です。クラウドをいち早く利用しているユーザーは、ARES Kudoスタンドアロン版を購入することが可能ですが、現在オンプレミス ソリューションで作業しているユーザーは、当社のTrinityライセンスを好む傾向にあることも分かっています。それにより各プラットフォームのメリットを融合させた使い方ができるようになっています」
グレバート社マーケティングのディレクター・Cédric Desbordes
Webベースの業種向けアプリケーション開発のためのクラス最高のCADプラットフォーム
ARES CADプラットフォームは、ARESエンジンの上に業種向けアプリケーションを構築する、多数のISV(独立系ソフトウェア開発・販売会社)に使用されています。ARESのOEM版は、アドオンする業種特有機能に専念するためにARESのCAD機能を活用するISVのニーズ毎に、カスタマイズおよびリブランドされます。
現在ARES Kudoを利用している開発者の中には、Onshape社などの有数なクラウド専門ソリューションを採り入れています。グレバート社は、デスクトップからクラウドに移行する必要のある、比較的長い歴史を持つソリューションの移行を容易にすることも目指しています。
ARES Kudoには、開発者がデスクトップとクラウドの両方に同じコアソースコードを使うことを可能にする、C++ Trinity APIが含まれています。このユニークな性能は、既存のアプリケーションの移行を円滑にすると同時に、開発者が費用の重複無く今後数年2つのバージョンの維持を可能にします。
さらに、グレバート社は Graebert19 において、ARES CommanderのOEM向けにCLOUDify Packを発表しました。このオプションパックにより、開発者はARES Commander搭載のオンプレミスソリューションに、クラウドの敏捷性を加えることが可能になります。それは、SaaSへの移行に取り組みながら、ユーザーに対し開発者がイミディエート値を作成する機会を与えることになります。これらの機能はデスクトップユーザーへの適応が容易で、コラボレーションを大きく改善します。
- クラウドストレージパレット:Google Drive、Box、Dropbox、OneDriveといった人気のクラウドストレージソリューションと接続できるサイドパレットです。これらのストレージと同期して、図面を作成および修正できます。全ユーザーとデバイス間で図面を同期できます。
- コメント付けパレット:選択したエンティティにリンクさせることができるコメントを用いて、プロジェクトにディスカッションスレッドを作成できるサイドパレットです。コメントは、全ユーザーとデバイスにも同期されます。
- 表示専用リンクの共有:共有先が自身のインターネットブラウザで閲覧およびコメントできるライブアップデートのリンクを共有するために、クラウドストレージパレットからURLを生成します。
- ログイン・ログアウト:グレバート社の柔軟なライセンス技術(パートナーロゴを用いてリブランドされた)を活用できます。
そのほか、 Graebert19 では、ARES CommanderのOEM向けのBIMflow Packの有用性も発表されました。BIMflow機能は、DWG図面とBIMのインポート・エクスポート性能の間で最適なワークフローを用いて、BIMが可能な業種向けアプリケーションの開発を目指します。このBIM、モバイル、クラウド機能を組み合わせることで、グレバート社は破壊的戦略を採用し競争相手と強く差別化したい開発者向けに、比類のない機能セットを提供します。
こちらをクリックすると、今回ご紹介したAres Kudoの問題解説能力の高さについてまとめたホワイトペーパーをダウンロードしていただけます(英語版)。